この事例の依頼主
80代以上 男性
相談前の状況
ご依頼者様のご親族の相続が開始し、遺産にご親族とその友人の共有名義の不動産があることが判明しました。そして当該不動産の住宅ローンは、その友人が一人で借りていたのですが、その友人が主張するには、①当該ローンはご親族と二人で払うことになっていた、②ご親族の死後は、友人の方で全て立替払いを行っていたとのことで、友人からご依頼者様には一人で立替えた分を全額返済するか、不動産の共有持分を放棄するよう連絡がありました。ご依頼者様は、不動産取得の経緯や住宅ローン支払いにおける合意内容等を全く把握することができず、対応に苦慮され、当事務所へご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
当事務所からは、まずは、住宅ローンに関する合意や、立替払いの証拠提出を求めましたが、友人の回答は釈然としませんでした。また、そもそも、ご依頼者様は、本件建物を使用する意思もなかったため、本件不動産を売却し、売却代金を分割する方向で相手方との交渉を進めました。当初、相手方は、立替払金や住宅取得の経緯から代金全額を受領したいと要求してきましたが、交渉の結果、不動産を売却し、立替分の清算も含めて、ご依頼者様4:相手方6の割合で取得することになりました。また、不動産の売却では、当事務所で、仲介会社の選定、売買契約書のチェック、売買決済の立会いまでフォローし、無事、合意を実行に移すことができました。
合意や和解を得たとしても、その内容を実現するためには、多くのハードルがあります。今回のような不動産売却の場合、多くの方は、その経験も多くないため、実際どのように売却を進めたらよいのか途方に暮れることもままあります。当事務所では不動産関連の人脈等を活かして、売却までサポートさせていただきました。このような実行力・実現力も当事務所が大切にしていることの一つです。