この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
第1審で実刑判決を受けた方の,控訴審の弁護人を担当しました。第1審では,ご本人が強く主張していた情状が十分に考慮されていなかったため,控訴審ではこの点について主張を補充することになりました。
解決への流れ
記録や文献,裁判例の調査検討を行った上,控訴趣意書において,原判決の量刑が重すぎて不当であるとの主張を行いました。控訴審の判決では弁護人の主張が一部認められ,原判決が破棄されました。その結果,実刑部分の刑期が約2割短縮されました。また,原判決が破棄されたことに伴い,控訴審における未決勾留期間もその全部が通算され,刑務所に収監される期間を相当程度短縮することができました。
刑事控訴審における弁護活動は第1審よりも法律上の制約が多いため,手続法を理解した上で適切な弁護活動を行わなければ成果を得ることができません。破棄判決が出る可能性は必ずしも高くありませんが,適切な準備と訴訟活動を行えば,本件のように然るべき成果を得ることもできます。